登山で一眼カメラを持ち歩く人にとってカメラの携行方法は頭を悩ます問題ではないだろうか?
これまで私の登山スタイルは次の2つだった。
①一眼カメラはザックに仕舞い、別にコンパクトカメラを装備する
②PeakDesignのキャプチャーで胸の辺りにぶら下げる。
しかし、どちらの方法も一長一短があり、コレだ!という方法に辿り着けていない。
この度、3番目の方法としてShimodaのトップローダーを購入したので、カメラの携行方法について考えてみると共に、Shimodaのトップローダーを簡単にレビューしてみたいと思う。
カメラなんて重いものはザックに仕舞ってしまう方法
山に登らぬ人から見れば、カメラなんて重くても1キロぐらいじゃん?と思うかもしれないが、登る人にとっては、されど1キロ。
決して「軽い、軽い」と舐めてかかる事はできない。
登り始めは肩からぶら下げて意気揚々と歩きだしたものの、1時間も歩けば肩が痛み出し、それが3時間ともなれば大事なカメラですら投げ捨てたい衝動にかられる。
私が一番楽だと思ったのはザックにカメラを仕舞ってしまう方法。
この夏の槍ヶ岳→大キレットの縦走もカメラをザックに仕舞う事で肩が痛くなることなく登ることができた。
「着るような背負い心地」と言われるグレゴリーのザックが、カメラの重さを見事に吸収してくれる。もちろん、カメラの重さが無くなるわけではないが、カメラの重さで肩が痛くなったりしないのだ。
しかし、問題は一度ザックに入れてしまうと、どんな良い景色が目の前に広がっていたとしてもカメラを取り出すことが非常に億劫になってしまうこと。登るほどに、歩くほどに、その傾向は強くなる。
写真を撮るためにカメラを持って来たのに、絶景を目の前にして「使わない」という本末転倒な事態になる。
バルトロからカトマイに移行して楽になった。
Peak Designのキャプチャーで持ち歩く方法
初めてに使った時に「登山にはコレだ!!」と思った方法だ。
ザックのショルダーにハーネス、そしてカメラに専用のプレートを取付ければ、一瞬で取付け・取外しの出来る仕組みが出来上がる。しかも導入コストも9,000円ぐらいと負担も少ない。
いつでも撮影体制に移行できる状態なので、疲れてきても、撮影する気になれるのが大きい。
流石、カメラ用品のメーカーが作るものだ。
痒い所に手が届く商品だと思った。
しかし、テントを担いで高い山を目指すようになって肩が痛くなることに気づいてしまった。
カメラを取付けた方の肩だけがズキズキ痛むのだ。
どうやら、カメラを取付ける側の肩と、何もない肩とのバランスの乱れが、長時間歩いていると顕在化するらしい。
日帰り登山ぐらいであれば気にならない。それならコレが最高の携行方法だと思う。
でも、休みが取れればテントを担いで高い山も行ってみたい。
しかし、肩が痛くなる・・・
荷物が重くなければキャプチャーが最高
Shimodaのトップローダーという選択
カメラの携帯方法に悩んだ末に辿り着いたのがトップローダーというバッグを両肩から吊るす方法。
1.撮りたい時にすぐにカメラを取り出せる速写性
2.カメラの重さで発生する肩の痛みからの解放
この2つの条件を満たす携行方法を探し、どり着いた答えが「トップローダー」だった。
この手のバックを検索すると、Loweproの商品が目につくのだが、私はShimodaを選んだ。
Shimodaの良いと思ったところは防水性と拡張性。
その点を含め、少し詳しくレビューをやってみたいと思う。
Shimodaのバッグを細かくみていく
まずはカメラの収納について。
上蓋を開くと真ん中に取り外しのできる「仕切り」が付いているが、レンズを付けたカメラを仕舞うには無用な物だ。
購入前に巷のレビューを参考にしたのだが、世は既にミラーレス時代。サイズ感についてSONYのαがピッタシみたいな書き込みで、レフ機についての情報が何もない。大柄のレフ機が入るか心配になってしまった。
試してみたところ一眼レフでも問題ない。公式サイトでもニコンのD850が対応と書いてあるので大丈夫だろうとは思っていたが、L型プレートを付けたPENTAX K-1でも問題なく収納できた。
外観はカメラバッグと同じ防水性の生地※が使われている。ロープロのようにレインカバーは付いていないが軽い雨ぐらいなら大丈夫なはずだ。PENTAXは防塵防滴だし、レインカバーが必要となることは無い、と考えた。
※ShimodaのExploreもそうですが完全防水の生地ではない
同じShimodaのExploreバッグは止水ジッパーが使われているが、コスト削減のためかトップローダーは普通のものが付いている。
また、バッグの前面には小物が入れられるポケットが1ヶ所。
幅、長さ、厚み共にフィルターケース(82mm)が収納できるぐらい大きさ。
そんなに大きなものは入らないと思った方が良い。
次に、背面を見るとウエストベルトが通せるベルトループがある。
吊るすだけでなく、ウエストバッグのように使うこともできるようになっているのだ。
だた、残念ながらベルトループは大きくない。
だから大型ザックのウエストベルトは通らないかもしれない。私のグレゴリーのカトマイでは駄目だった。
上下左右にD環が付いている。チェストベルトなどを使えば身体の前面にバッグを取り付けることもできる。
チェストハーネスは付属していないので、それこそロープロなどの他メーカーの物を流用するしかない。
ショルダーベルトが付いてくるが、厚みがないので付け心地は良くない。オマケ程度の存在感だ。
このトップローダーが他のメーカーと比べて大きく違う点は「拡張性」だ。
バック底面についているジッパーを開けると、底が下に伸びるようになっている。
この機能があるお陰で、標準レンズだけでなく、もっと長めの大きいレンズも収納できる。
実際に試して確認済みだが、DFA70-200 F2.8※をK-1に取り付けた状態でも収納できた。
※150-450のどデカイものも押し込めば何とか入ってしまった!!
例えば、Loweproのトップローダーはレンズのサイズごとに、大きさの違うバッグが用意されているが、Shimodaのバッグ1つで短いものから大きいなレンズまで対応できてしまう。
これは大きな利点だと思う。
ザックに取り付けてみる
Peak Designのキャプチャーは片方の肩だけにカメラの重さが加えられるのが問題だった。
カメラの重量を両肩に均等に掛けるようトップローダーをザックに吊るしてみようと思う。
トップローダーの付属物はショルダーベルトだけだ。
幸いなことに同じShimodaのExploreに付いてきたベルトが余っていたので流用する。
ハーネスにはワンタッチで取り外しができるバックルが付いている。
バックルを外して、短い方をザックに、長い方をトップローダー側のD環に取り付ける。(このハーネスは金具ではなく、プラスティック製なので、気になる人はいるかもしれないが弱さは感じない)
ハーネスの長さは自由に変えられるので自分の身体に合わせて調整する。
これで完成。
家の中で歩いてみたが、なかなか良い感じだった
最後に
実際の使用感を書くつもりだったが、すでに季節はテントを担いで登って歩くには寒すぎる。
冬山はやらないし、日帰りでの低山ハイクならPeakDesignのキャプチャーで良い。
たぶん来年の春ごろに活躍の機会があると思うので、その時に使用感については追記してみたい。
購入を検討されている方には、急いでなければ、又、来年にお会いしましょう。
↓少し使ってみました
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