剣岳登山とソフトボトルの乾燥

アウトドア

思わぬタイミングで休みが取れたので、フラッと剣岳に登ってきました。

ほんとに急だったので下調べもできないままだったんですが、最低限、駐車場や登山口までの移動方法は調べておこうと思ったところ、意外にもパッと検索に引っかからなくて困りました。

そんな事もあって、今回は私のような人(初級登山者)へ向けて、登山口へのアクセスや、登ってみて感じた事など書いてみようと思います。(ただし関東方面からの移動に限ります)

また、日ごろの不摂生のため写真を撮る余裕もなく、書くことに困りそうだったので、最近始めたソフトボトルの乾燥方法について紹介したいと思います。

 

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登山口の出発点

早速、剣岳のアクセス方法から書いて行こうと思うのですが、私が関東在住のため長野県側からアクセスする方法に限定して書いています。(富山県側からアクセスされる方にはお役に立てません)。

また、初心者向けという「別山尾根ルート」です。

さて、知識の足りない私でも剱岳の登山口となる「室堂」の名前だけは知っていましたが、さて、その室堂にはどうやって行くの?って事がサッパリでした。

関東から自動車で向かう場合、長野県の「扇沢駐車場」が起点になります。

長野自動車道の「安曇野IC」で降り、下道で1時間ほどです。

真夜中に行くと、ずいぶんと寂しい道を行くので、ほんとに目指す場所があるのか?心配になりますが、走りつづけると急に駐車場が現れます。(平日だったので他に走る車がなかったこともあります)

ここの駐車場は有料、無料、また有料でも場所によって金額が違います。

当然、有料で金額が高い場所ほど、バスの乗り口となる駅に近いわけですが、どこに停めるかは懐具合と相談となるでしょう。ちなみに私が行ったのは平日の深夜。ガラガラ状態でしたが、休日となった下山時(昼11時頃)には満車状態になってましった。土日で行く方は当然ですが早めに行く必要がありそうですね。

車を停めた後は、なんと公共交通機関をいくつも乗り継いで「室堂」に向かいます

同じ北アルプスの上高地だと、沢渡駐車場から1本のバスで上高地ターミナルですが、そんなお手軽さはココにはありません。

乗って、降りて、歩いて、乗って、降りて、乗って、降りて、乗って、降りて・・・・

ちょっと「乗って、降りて」が多かったかもしれませんが、憂鬱な気分からするとそんな感じです。

駅を列挙してみますと、

扇沢→黒部ダム→黒部湖→黒部平→大観峰→立山室堂(登山口)

この間、バスやケーブルカーなどを乗り継いで向かいます。

黒部ダムから黒部湖の間は10分ほど歩くことになりますが、どの乗り継ぎも迷うことはありません。その点はご安心ください。

チケットは公式ページでWebきっぷを買っておくと便利です。

窓口に並ぶことなく発券できますので少し楽です。

Webきっぷでは、扇沢からの乗車に関しては時間を指定して買いますが、復路に関しては時間の指定がありません。立山室堂からの乗車は「来たバスに乗る」という感じで、そのあとの乗り継ぎも、そんな感じです。

なお、チケットに印刷されたQRコードを改札で読み取らせるという方式なので、買ったチケットは最後まで無くさないように大事に保管してください。

スムーズに乗り継ぎができればトータル1時間ちょっとで室堂まで行くことができます。

 

剱岳登山を終えての感想

下山時に雨が降ったのもあり、今までで一番怖い(と思った)登山になりました。

怖い登山というと他に「大キレット」に行ったことがありますが、下山直後は大キレットよりも・・・と感じたほど。でも、大キレットを登った時の動画を見直してみると、高所感は明らかに大キレットの方が上なんですよね。

ではなぜ剣岳を怖いと感じてしまったのか?理由を交えて書いてみたいと思います。

1.見た目が怖い

ところどころで見る剣岳の威容がスゴイです。

まず、劔山荘から少し登った先にある「一服劔」から見る前劔。さらに「平蔵の頭」をよじ登った後に広がる風景は、垂直にそそり立つ巨大な岩山に人間がしがみ付いているようにしか見えません。

本当に人間が登るところなの?って、半ば本気で撤退を考えました。

「平蔵の頭」を登ったところから撮影

よーく見ると、あちらこちらに人が見えますが、山を登るというよりも、岩をよじ登っているようにも見えます。

しかし、この写真では実際に感じた衝撃具合が伝えきれていないと思います。
(もっと広角・高画質なカメラがあれば・・・GRが壊れていたので携帯しかありませんでした)

じゃあ、大キレットはどうなの?っていうと、目の前の障害(鎖場など)をひとつひとつ乗り越えることに集中していて、劔岳のように難所をドーンと見せつけられるような場面がなかった気がします。

登ってみると、離れて眺めていた時ほどの事は無いのですが、最初にあの威容を見せつけられてしまうと初心者は不安を感じてしまうと思います。

 

2.時折、聞こえてくる叫び声

叫び声っていうのは大げさですが、、、難所「カニのヨコバイ」では、

「もっと下ぁーーー!」

「そ、そう、だいじょうぶ!、大丈夫だから!!」

「足を下して、おろしてっ!!!」

なんて声が聞こえてきたりします。(タテバイを登ってる時も、遠くから聞こえてくるほど)

カニのヨコバイは、最初は下りで、途中から横移動になるのですが、縦から横移動に変わる直前の、その最後の下りの一歩ところで足の置き場が見えない場所があるのです。

踏み外したら谷底へまっしぐらの難所ですから、鎖にしがみついたまま、怖くて足を下せない人もいて、そうするとガイドだったり、仲間だったりが大声で叫ぶわけです。

それでも外野が何を言おうと、本人は怖いので、なかなか先へは進めません。

私は風雨の中、そんな団体さんが、なんとか難所を過ぎるのを30分ほど待っていました。

そんなものを見せつけらた後の、万年初級ソロ登山者の気持ちを想像してみてください。

「ほんとに自分は大丈夫なのか?」

って不安になると思いません??

 

3.単純に長い

剣山荘と劔岳の往復で6時間掛かりました。

まぁ、自身の体力不足は否めませんが、その間ずっと不安と緊張を抱えながら歩いています。

コースもよく知らないですから、この先にどんな難所があるんだろう?って思っているわけです。

転んで動けなくなったとかなったら大変ですので、なんでも無いところでも気を張って歩いてました。

そうすると剣岳の登山道って岩だらけなので気を抜ける場所が少ないんですよね。

また、剣山荘を過ぎればトイレもありません。

お腹の弱い私にとっては、この6時間は別の心配もしなければなりません。

携帯トイレを持参してますが、岩山ですから身を隠す場所もありません。

そういえば、何かの地図で剣岳近くに「トイレマーク」があったのを不思議に思っていたのですが、、カニのヨコバイを降りたところに携帯トイレを使うためのボロボロの小屋がありました。

5番鎖場。ここが有名なカニのヨコバイだ!!!と勘違いして写真を連射(笑)

さて、帰宅から数日間は「怖いな、剣岳、こわいな」って思っていた私ですが、冷静になってみると、難所と呼ばれる場所もその一つ一つを単体で見れば怖いところは少ないな、と思うようになりました。

やはり「平蔵の頭」をよじ登った瞬間、目に飛び込んできた劔の威容にビビっちゃったんだと思います。

個人的には平蔵の頭からの下りの高所感と、ヨコバイの足場がよくわからない箇所の2か所が印象に残りました。カニのタテバイは上を見てのぼるだけ、あと足場がしっかりしているので問題はありませんでした。

あと忘れてはいけないのが室堂⇔劔岳の往復です。

ここは全くのノーマークだったんですが、体力不足の方は注意が必要です。

下の写真を見てください。左上にわずかに見える建物が「室堂」です。そこから細かいアップダウンを繰り返しながら降りていくと写真左下の「雷鳥沢キャンプ場」。(小さくテントが見えますね)

さらに、キャンプ場から登って来ると、写真を撮った「剱御前小舎」です。

劔御前小屋から来た道を見返す

私は「剱沢キャンプ場」でテントを張りましたが、そこへ行くには、さらに此処から下らなくてはなりませんでした。せっかく高度を稼いだのに下らなければいけないという理不尽が辛いです。

キャンプ2泊でしたが、私の体力では1泊2日は無理でした。

始めて剣岳に行かれる方は難所ばかりでなく、室堂からの歩きも考えて計画を組まれると良いと思います。

 

ソフトボトルの乾かし方

ここ数年、テント場での水くみなどでソフトボトルを愛用してきました。

プラティパス、エバニューとメーカーを替えて使ってきましたが、今はモンベルのものを使用しています。

どのメーカーも便利なんですが、、欠点はどれも一緒。

「乾かない

コレです。

家に着いてから洗って乾かすのですが1週間たっても細かい水滴が残ったままだったりします。

調べるとソフトボトル乾燥用の扇風機みたいなツールや、キッチンペーパーを突っ込んで拭き取るような方法が紹介されていますが、どうも気乗りがしません。

そこで観賞魚用の「エアーポンプ」を乾燥に使ってみることにしました。

水筒内にエアーポンプで空気を送り込みます

用意するのは「エアーポンプ」と「チューブ」と「ペットボトルのキャップ」です。

 

ペットボトルのキャップの中央に「チューブ」を通す穴を開けるだけ。

ソフトボトル内に送り込んだ空気が少し抜ける必要があるため、穴はぴったしじゃなくても全然大丈夫。

洗い流した後のソフトボトルに、これをセットし24時間ほど放置すれば、完全に乾きます。

今はソフトボトル乾燥用ツールとして、エアーポンプを登山用具として保管しています。

同じような悩みのある人がいたら試してみてください。

安いものなら1,000円ぐらいで一式揃います。

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