テント登山用にプロモンテVL-26Tをレビュー

アウトドア

山に登って人様のテントを眺めていると、どうもプロモンテは影が薄いと感じる事があります。

人気はやはりモンベルで、海外勢やカミナドームもあるのにプロモンテは少数派です。

いま、私はプロモンテのテントを2つ所有しています。

・ 2人用のVL-26T

・ 3人用のVS-40(廃盤。現行品はVS-42)

ソロ登山が多いので二人用のVL-26Tをメインにしていますが、これが初めて買った登山用テントでした。

一時期、気の迷いを起こしてカミナドームにも手を出してしまいます。

単純に価格の高いカミナドームはやっぱり良い物なんだろう・・と思ったからです。

今回はプロモンテのVL-26Tを、カミナドームと比較しながらレビューしたいと思います。

 

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スペック比較

まずは、山岳テントとして代表的な3つのテントをカタログスペックからVL-26Tと比較してみました。

①ステラリッジ2(モンベル)
②カミナドーム2(ファインテック)
③エアライズ2(アライテント)
④VL-26T(プロモンテ)

いずれも2人用をチョイスしています。

テントで過ごす時間は長いですから快適性を求めたいと思います。

よく言われるのが使う人数+1人用のテントを買うと快適だという事です。

以前、VL-26Tを二人で使ったこともありますが、若い頃に知らないオッサンと布団をシェアした富士山登山を思い出しました。

とても男二人で使うもんじゃないと思います。

なお、VL-26Tは通常の物より長い、高身長に対応したものになります。

商品名長辺短辺高さ重さ価格
ステラリッジ2210mm130mm105mm1430g46,970円
カミナドーム2212mm130mm105mm1460g61,980円
エアライズ2210mm130mm105mm1770g48,400円
VL-26T225mm120mm100mm1590g42,418円

この中でVL-26Tだけが奥行120cmと10cm小さいです。わずか10cmの違いですが、130cmのカミナドームを使った後でVL-26Tを見ると、はっきりと違いを感じます。

その分、VL-26Tは縦に13cm長いのですが、短いカミナドームだから極端に窮屈になるかと言えば、そういう感じでもないです。(190cmオーバーの人とかだと影響あるのかな?)

重量は一番軽いのはステラリッジの1430gで、一番重いのはエアライズ2の1,770g(付属品220g含)

カミナドームは付属するペグの本数が8本と若干すくないのですが、そのカミナよりモンベルの方が軽いというのに驚きました。値段も安めだし人気があるのが分かります。

高さはVL-26Tのみ5cm低いです。しかし不便を感じることは無いと思います。

一番差が大きいのは価格です。

価格情報は少し古い2021年11月時点ですが、人気の無さそうなプロモンテが一番安いのは今も同じです。

モンベルは安いのですが基本は定価販売なので、Yahoo、楽天などで購入できるプロモンテには敵いません。

そして、「安いから品質が悪い」なんて事はありません。

 



プロモンテVL-26Tとカミナドームの使用感の違い

価格重視ならプロモンテ!というのが私の結論ですが、カミナドームと比較した感じた事を書いてみます。

カミナドームは「スリーブ式」、VL-26Tは「吊り下げ式」を採用されています。一般的に吊り下げ式の方が設営は簡単と言われています。

モンベルのステラリッジもスリーブ式から現行の吊り下げ式へと方式が変更されているようです。公式のコメントは見つけられませんでしたが、設営し易さを考慮した結果ではないかと思います。

今回、記事を書くにあたって、自宅でVL-26Tとカミナドームの立て比べをしてみました。

ところが意外にもカミナドームの設営に特別時間が掛かるわけではありませんでした。慣れてしまえばスリーブ式も吊り下げ式も大差が無いようです。(慣れてなければプロモンテの方が早いと思います)

ただし、これは風の無い平坦な場所での話です。

風でテントがバタバタしていればスリーブにポールを通すだけでも、途中でポールが引っ掛かったり抜けたりと、スムーズには出来ません。

だから、テント場での設営はどっちが楽か?ということであれば「吊り下げ式」だと思います。

また、本を読んでいると「吊り下げ式」は風に弱いと書かれていたりしますが、台風の影響で強風が吹いた涸沢ヒュッテでもプロモンテは耐えきりました。

プロモンテは同じ吊り下げ式のモンベルのステラリッジと比べても工夫がされています。

プロモンテのフックは左右からポールを挟み込む形になっています。また、一ヶ所だけに強い力が加わらないようにテント本体にメッシュパネルが付いていて力を分散させるようになっています。

下はモンベルのステラリッジ。

ポールへのフックの固定は片方のみ。フックが本体に直接縫い付けられているので一ヶ所に力が掛かります。

写真を見比べると、プロモンテのテントは細かいところまで考えられていると思います。

 

さて、ここまではプロモンテの良いところを書いてきましたが、テント内での快適性。特に「広さ」という部分ではカミナドームの方が優れている印象です。

先にも書いていますが、長辺が長いプロモンテと、短辺が長いカミナドームを比べると後者の方が全体的に広く感じます。

そもそもVL-26Tの購入を考える人は身長の高い人が多いと思うのですが、長さが15cm短いカミナドームでは狭くて寝られないかと言ったらそんな事はありません。もちろん頭や足が壁に接しやすくなりますが、テントを張った場所に傾斜があったりすると長さがあっても寝ている内に体がズレてしまったりします。

そこそこ背の高いぐらいの人は、長辺が長いという点をそんなに拘らなくても良いのかなぁと思いました。

それと感覚的な話ですが、カミナドームは造りの良さを感じます。軽量なテントで生地もVL-26Tより薄いはずなのですが、何故かプロモンテよりもしっかりとした印象を受けました。

生地が薄いと言えば、グランドシートを使わずにプロモンテのテントを張ったら簡単に穴が開きました。ただ、これは他のテントでも同じことだとは思います。どのテントでもグランドシートは必要でしょう。

それと故障の話で言えば、カミナドームは7,8泊後にテントポールが一ヶ所裂けてしまいました。

軽量性を追求したテントなので故障はつきものなのかもしれません。

 

テント袋のはなし

カミナドームを買うときに1番に惹かれたのは「軽さ」、次は「収納性」でした。

カミナの収納袋は、一般的な円筒形でなく四角い形状なんです。

収納形状にもひと工夫を加えました。円筒形でなく、弁当箱型の四角い形状で、パッキングの際にデッドスペースができにくい省スペース設計。袋口が長方形なので、テントを折り畳んだだけでサッと収納でき、撤収時もストレスフリーです。(公式サイトより)

また、カミナドームが収納袋とポールの2つに対して、VL-26Tは本体の収納袋、フライシートの収納袋、ポールの3つなんですね。

真ん中のフライシートは、袋ごと左の本体側に突っ込めば2つになるのですが、カミナドームの方がシンプルに見えませんか?

そこでカミナドームの収納袋を買ってVL-26Tを入れてみました。

だいぶスッキリします。

 

ただ、実際に使ってみて感じたのは、

・元の袋と比べて小さいのでキチンと畳まないと袋に入れづらいこと。

・雨が降ると、濡れたフライシートと本体を一緒の袋に収納しなければならないこと。

の2点が気になりました。2つ目はカミナドームでも同様ですね。

プロモンテが袋を3つにしているも、こういう点を考えていたのかもしれません。

 

プロモンテをお勧めする理由

最後にプロモンテの良い点をまとめてみます。

やはり1番は「価格」です。

これからテントを担いで山に行ってみようか?と考えている人にとって、実際に使う回数って何回ぐらいでしょうか?おそらく数回、なかには1回やってみて辞めてしまう人も多いんじゃないかと思うわけです。

ならば、投資額は少ない方が良いですねー

 

2番目は「吊り下げ式」である事です。

スリーブ式のカミナと併用していますが、やはり「吊り下げ式」の方が設営が楽だと思います。

慣れれば大差ないかもしれませんが、登山で疲れた状態だと少しでも早く設営できる方が◎だと思います。

 

3番目は「品質」です。

安くても品質が悪ければオススメできませんが、プロモンテで悪い評判を見たことがありません。

実際、私も問題を感じたことがありません。

同じ吊り下げ式のモンベルと比べてもプロモンテの方が工夫されています。

以前は公式ホームページで修理の事があまり触れられていなかったのが気にはなっていたのですが、現在は修理についても詳しく書くようになっていて安心感が出ました。

 

 

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