長い残暑が終わり、秋らしい感じになってきました。
考えてみれば10月なので当たり前なのですが、半そで姿だと肌寒く感じます。
登山を考えれば、そろそろ夏山シーズンも終了ですが、冬になる前に、ちょっと高い山に登っておきたいって人もいませんかね?
今回は2022年11月初旬に「燕岳(つばくろだけ)」にテントを担いで登ってきた話を書こうと思います。
初めて燕岳に登ってみたい、しかも晩秋の。という方の参考になればと思います。
駐車場の状況
先ほど「晩秋」と書きましたが、それは下界の話でして、北アルプスでは「初冬」ですね。
場合によっては多くの積雪も予想される時期ですので、夏の週末には予約の取れないテント場も、11月にもなると空いています。
(テント場は予約は燕山荘のWebサイトから申し込むことができます)
テント場に関しては、そんな感じではありますが登る人が少ないか、といったら、そうでもありません。
今回は有明荘付近の駐車場に車を止めて合戦尾根を登るルートでしたが、朝の早い段階で駐車場は埋まっていたようです。
私は前日から車中泊だったので、特にスペースに困る事はありませんでした。
登山靴、ウェアなどの装備について
基本的に冬山装備です。
この年は天候に恵まれたため、靴はスリーシーズン用で、足元はチェーンスパイクを使用しました。しかし状況によってはアイゼンも必要になるかもしれません。
ウェア類に関しては、初心者向けの冬山ツアーに参加した際に購入したものです。(すべてモンベル)
・インシュレーテッドアルパインパンツ(アウター)
・パーマフロストダウンパーカー(防寒具)
・トレールアクションパーカー(ミドルレイヤー)
・シームレスダウンハガー#1(寝袋)
バラクラバは持って行かなかったのですが、燕山荘あたりからは強く冷たい風が強く吹いており、たまたま着ていた「トレールアクションパーカー」が大活躍でした。
このパーカーは、ジッパーを上まで上げると顔半分を隠すことができ、簡易的なバラクラバになるのです。
モンベルの回し者ではございませんが、この機能には大変助かりました。
中房温泉からの登山道について
登山道入り口から歩き始めると、すぐに急登が始まります。
この北アルプス三大急登の一つと呼ばれる「合戦尾根」は、ネットでは「大した事ない」とか言う方もいますが・・・体力不足の中年にはホントきつい登りになると思います。
個人的に特にキツイのは歩き始めから第1ベンチにかけて。
朝一で、しかも歩き始めから急登になるので心と体の準備が間に合わないのです。
その後も富士見ベンチまでは急登が続きますが、体力的難所は「スタートから第1ベンチ」と、「第3ベンチから富士見ベンチ」までの2区間だと思います。
ところで、私のような体力に不安のある方は「ダブルストック」がお勧めです。
この日に初めて試してみたのですが、非常な効果を実感でき、「これは良い!」と思いました。普段はワンポールで登る事が多かったのですがハッキリ言って体感的にまったく違いました。
①バランスがよくなる~上り下りともに歩行時の体制が安定する。
②体力的に楽に登ることができる~両手のパワーが加わるため平坦地や登りで推進力が増す。
③下降時のソフトランディング~腰や膝関節、足の筋肉にかかる荷重を軽減する徳永哲哉著 「登山力アップの教科書」より引用
書籍では、バランス感覚が衰え始める中高年にダブルストックを推奨していました。
夏は「スイカ」が有名な合戦小屋ですが、この時期は多くの人が「おしるこ」を頼んでました。
合戦小屋まで来れれば、燕山荘までは、もうひと踏ん張りというところ。
(燕山荘のルートマップでは合戦小屋→燕山荘は90分)
途中からチェーンスパイクを装着して登ります。
ほぼ、5時間近くかかって燕山荘に到着しました。
テント泊について
燕山荘のブログを読むと、この日はマイナス10度近くまで下がったようです。
冬用の寝袋のお陰で、寒さで起きるなんてこともなく眠ることができましたが激寒です。
隣のテントを見ると隙間だらけだったので思わず写真を撮ってしまいました。
翌朝には死んでるんじゃないか?と心配しましたが、ちゃんと生きてましたね。
あと、この時は、テント場のトイレが改修中で使えませんでした。
「外国人登山客の要望を受け」て、安曇野市が改修に踏み切ったとのこと。
なんだ、結局は「外圧」かよ!
最近、世間を騒がせている「ジャニー喜多川の性加害」も海外の報道がきっかけでしたしね。
さて、なんとか登って、帰ってきましたが、、
私のような者にとっては、この時期の燕岳は天候次第って面が多分にあると思いました。
無理せず、安全な登山を心掛けたいと思います。
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